熱工法について
前回はアスファルト防水のうちトーチ工法について取り上げましたが、
今回は熱工法について取り上げます。
熱工法とは、加熱・溶融したアスファルトで、
2~4枚のアスファルトルーフィングシートを積層し、
防水層を形成するという工法です。
この工法は最も古くから使われてきた工法であり、
日本では100年以上前から行われている工法です。
そのため、もっとも信用度が高い工法だと言え、
これまで多くの建築物に使われてきました。
熱工法は、高密度な密着性を持つ防水層を形成し、
さらに二層以上に積層するため、より強固な完璧に近い防水層を、
作り上げる事が出来るのが大きな利点だと言えます。
また、短時間で硬化させる事が出来るので、
工期も短期間で済ませる事が出来ます。
そのうえ耐久性はとても高く、15年以上は持つと言われています。
ただし、220~270℃の高温で溶かす作業を必要とするため危険性をともない、
独特の臭気を放つ事も大きなデメリットです。
そのため、密集した場所での作業には向いてないと言えるでしょう。
しかし最近ではより環境に優しく、作業のしやすい工法が用いられることも、
多くなってきているようです。