読書感想文
こんにちは。
もうすぐお盆ですね。
息子たちが通っている保育園では、この時期に
「お盆ってなあに?」というタイトルのプリントを配ってくれます。
いっぱい休みで嬉しい~!と思うだけでなく、
どんな意味がある日なのか考えてみる。
小さいころからそういうお話を聞かせてもらうのって大事ですよね。
保育園の配慮がありがたいです。
今年は2月末に亡くなったおじいちゃんの初盆です。
身近な人が帰ってくると思うと、なんだか嬉しいお盆です。
さて、お話変わりまして、最近分厚い本を読みました。
ずっと気になっていた西加奈子さんの「サラバ!」です。
物語を紡ぐ意味、
誰かの紡いだ物語に触れる意味について深く考えさせられる内容でした。
毎日の生活、びっくりするような悲しいニュース。
この情報に溢れる世の中にあって、何を信じるべきなのか、
何をよりどころにするのが正しいのか、わからなくなることはたくさんあります。
そんな時に頼るもの、世界の遠くの人にとってそれは宗教であるはす。
多くの場合、宗教には戒律、決めごとがいろいろとあり、
それらには毎日ある程度の時間がとられます。
忙しい現代人には不要なことと思われるそれらの行動は、
もしかしたら余計なことを考える時間を作らないための工夫なのかもしれません。
しかし宗教を持たない私たちにとってよりどころとなるのは、
誰かの考え方や想いかもしれない。
それは物語の中に見つけることができるかもしれない。
自分の信じる道をなんの悩みもなく進める人には必要がないこと。
だけど、悩んだり、迷ったり、信じるものがわからなくなったりした時に、
言葉は力になる。
さまざまな立場、さまざまな考えの人たちの物語の中に、
みちしるべはあるはず。
答えそのものではないかもしれないけど、わかりにくくてもヒントはある。
最後の「この物語に、信じるものを見つけられなかったら他の物語を読んでほしい。」
という一文には、著者である西加奈子さんが普段からよく訴えている
「すごい本いっぱいあるから、もっとみんな本読んだ方がええですよ!
読まんなんてもったいないですよ!」という気持ちがこもっています。
西さんらしい一言です。
この西さんは芸人の又吉さんとも仲がよく、
テレビで拝見するととっても率直な、謙虚で楽しい女性。
以前、テレビ番組で西さんが
「腹がたった時に思い浮かべる一言」というお題に
「許そう、貴様も誰かの家族だ」とパンチの効いた言葉で応えてみえました。
私も腹がたった時にはその言葉を思い浮かべようと思います。