連想ゲーム フランク・ロイド・ライト 明治村 夏目漱石
梅雨ですね。
アジサイが元気になってきました。
唐突ですが、今年は偉大な建築家フランク・ロイド・ライト生誕150年。
ライトの手がけた建物が多くあるアメリカでは、多種のイベントが行われているそうです。
https://www.houzz.jp/ideabooks/86987743/list
落水荘は名作、人生で一度は見てみたい作品です。
ライトを日本で感じようと思ったら、明治村の帝国ホテル。
一部の移築ですが、立派です。
これだけのサイズ感なのに、レンガ1つの細かなデザインも設計し、
少しの違いも許さなかったと言いますからすごいですね。
皆さんは明治村へ行ったことありますか?
この地域で育った方なら、社会見学などで訪れたことがあるのではないでしょうか?
私は明治村が大好きです。
江戸から明治に時代が変革し、懸命に洋風の生活様式を取り入れようとした心意気を感じます。
ライトのような西洋人の建築家を呼び建物を建てたり、
留学から洋風建築を積極的に学んだり、
和風建築の技術の限界まで洋風を突き詰めようとしたり、
当時の人の苦労や志の高さに感動します。
さて、先日外食をした際におつりでいらっしゃいました。
漱石さんお久しぶりっす。
野口さんも良いですが、漱石さんが好きでした。
そんなわけで明治村と漱石さんに思いを馳せます。
明治村には森鴎外・夏目漱石住宅があります。
「夏目漱石が吾輩は猫である」「坊ちゃん」「草枕」などを執筆したという建物。
草枕の冒頭で
「山路を登りながらこう考えた。智に働けば角が立つ。
情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると安いところへ引き越したくなる・・・・」とあります。
私たちからすると夏目漱石は著名人でお金持ちだったと思ってしまいがちですが、
このころの漱石は貧困ではないものの、大金持ちでもありません。
この明治村の住居も典型的な中流家庭の家族が住む、それなりの「安いところ」=借家でした。
なので、この建物を見学すると、当時の一般の人の生活を伺うことができます。
長く広い縁側で日向ぼっこ、暗くなれば畳に布団を敷き眠る、
本に囲まれた書斎で思考をまとめる。
緩やかな時の流れを想像します。
しかし台所、お風呂場、雪隠など、狭い、暗い、今の生活と比べると不便極まりない!
今や食洗機やIH、電動の食器収納といった機能のついたシステムキッチン。
ミストや乾燥機能までついたユニットバス。
蓋の開閉も、水洗も、洗浄も自動のトイレ。
全てが進化し多様化して便利になって、
多くの物の中から取捨択一ことのできるすごさを、当たり前とせず感謝したいものです。